慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者への吸入指導は、極めて重要な役割を担っています。特に、長時間作用性抗コリン薬(LAMA)は、COPDマネジメントの要石となる薬剤ですが、その「投与タイミング」について議論が起こっていることは、あまり知られていません。 代表的なLAMAであるチオトロピウム(商品名スピリーバ)の研究において、投与後の1秒量(FEV1)のピークは1〜4時間後に訪れますが、その気管支拡張効果は投与後10〜15時間を経過すると減弱し始める可能性が示されています1)。つまり、朝に吸入した場合、副交感神経活動が最も高まる深夜から早朝の時間帯に、薬効が低下している(トラフ値に近づいている)恐れがあるのです。このこと