日本呼吸器学会(JRS)の成人肺炎診療ガイドラインの基本理念の一つに、抗菌薬の「薬剤耐性対策」という考えがあります。新規抗菌薬の開発が停滞している現状において、原因微生物を特定し狭域抗菌薬を選択することが推奨されますが、実臨床では検査を経ずに経験的治療が行われることが多く、市中肺炎(CAP)を「定型(細菌性)肺炎」と「非定型肺炎」に分けて抗菌薬を選択するという日本独自のアプローチが行われてきました。 この方法は、薬剤耐性菌の有病率が高い日本において有効な手段として用いられてきましたが、従来の「非定型肺炎診断予測スコア」は主にマイコプラズマ肺炎を念頭に開発されたものであり、クラミジア肺炎やレジオ